| 実施日 |
2025年12月3日(水) 13:00-15:00 |
| 参加者数 |
6人 |
【目的】
① 自分のストーリーを絵本化することで自己理解・他者理解を深めること。
② 自己肯定感を高める自己表現の手段としての絵本作りのプロセスを学び、対人支援の幅を広げるきっかけをつくること。
【実施方法】
一般社団法人ライフキャリア絵本協会の竹田先生にお越しいただき、2時間の絵本づくりワークショップを開催
【実施場所】
人間科学研究科本館 43講義室
【参加者】
人間科学研究科:教務補佐員1名、教育工学講座2名、グローバル共生学講座1名、特別聴講学生1名、臨床心理学講座1名
【ワークショップの詳細】
はじめに参加者自身の人生を振り返り、ライフチャートを作成しグループ内で共有した。共有に際し、語りの背景を掘り下げ、価値観や強み、他者視点に気づく問いを意識て質問しあった。(例:「どんな気持ちでしたか?」「~な所が私にはない強みだなと感じました。」「それを周囲の人はどう思っていたんでしょうか?」)その後、自身の人生の中で印象に残っているストーリーをもとにオリジナルの絵本(全6ページ)を作成した。主に色鉛筆を使用し、表紙制作まで完成させた。完成後は製本のうえグループ内で読み聞かせ、感想を共有した。
参加者の目的は、「絵本作りに興味がある」「自己理解のため」が多く、対人支援職(または目指す方)がほとんどであった。アンケート結果では、ワークショップの満足度が高く、全員が5点満点中4点以上の評価であった。参加者から「色々な人の人生経験を聞き、楽しい経験だった」「2時間で0ベースから作品が完成して嬉しかった」「集中できた」などさまざまな喜びの声をいただいた。
今回の目的である「自己理解・他者理解の増進」が達成できたように思う。誰しもが自分の物語をもち、それを分かち合うことが相互理解につながることを改めて認識できた。また、色鉛筆で絵本を描く時間そのものが非日常的な空間となり、意図せず癒し効果を発揮した。日常生活とは離れ、「今、ここ」に意識を集中し、自分の思考や感情をありのままに受け入れる心の状態(=マインドフルネス)を得ることにつながった。
対人支援においては、ともすれば支援者-非支援者間で上下関係が生まれることが危惧されるが、絵本作りは同じ目線で個々の物語を分かち合う作業のため新たな支援方法としての可能性を秘めている。今後、さまざまな対人支援の展開に期待できる。