JICA×未来共創センター タンザニア公衆衛生活動 総括

2019/09/13(Fri) - 12:42
 

 大阪大学人間科学研究科博士前期課程2年の服部です。JICA海外協力隊 短期隊員として私は一ヶ月半、あとの3人は1ヶ月の活動を行い、9月7日、無事に日本に帰ってきました。派遣前から公衆衛生指導を行うということは決まっていましたが、実際に何をするか、現地で先生たちと相談して決めていきました。一ヶ月半という限られた期間で、相手と関係を築くところから実際に活動を行うまでには困難もありましたが、振り返ってみると大変貴重な経験ができたと感じています。

 

2019年5月の初ミーティング

 今回の短期派遣のグループはM2の私、M1 の中井くん、4回生の大川さん、3回生の谷本さんの4名がいます。私と中井くんは同じ研究室で以前から知り合いでした。谷本さんとは、今年5月に行われたJICA海外協力隊二次専攻の面接会場で初めて会いました。面接後に初顔合わせを行い「タンザニアでは何をしたいか」を話しました。ただ、今思うと、そのときは何がしたいか漠然としていました。大川さんとはその後、学内の研修で会えました。

 

訓練までと訓練生活

 大学は同じですが、それぞれ学年も学部も違います。またそれぞれが、研究や部活など行っており、会える時間も限られていました。そこでスカイプでのミーティングを行いました。

 7月にJICAの派遣前訓練が行われました。ここで少しずつ活動がイメージできてきました。また体育館でエクササイズやダンスを練習して、いっしょに体を動かすことが4人のチームビルディングになりました。

 

派遣序盤

 7月25日からの最初の2週間は、先発隊として私ひとりでの活動となりました。4人でどんな活動をするか、タンザニアの先生たちと活動を作り上げていきました。

 私はこの短期間で2つのことを意識しました。①校長先生を味方につける②実際に一緒に活動を行う先生を見つける。

 タンザニアでは各学校の中のことは校長先生のトップダウンでものごとが決まります。そこで校長先生をいかに味方にするかが重要になってきます。校長先生とはそれでも校長先生といっしょに活動を行うわけではありません。ですので、校長先生の指示で実際に私達といっしょに活動を行う先生たちと綿密にコミュニケーションを取りました。

 

派遣中盤

 派遣中盤は大変ハードな2週間となりました。実際に4人で公衆衛生の授業と健康増進のためのエクササイズ指導を行いました。小学校2校、中学校2校と孤児院1ヶ所を回りました。基本は午前中1校、午後1校なのですが、一日に4校を回る日もありました。スケジュールをエクセル表で管理し、日本人どうしではLINEで情報共有しました。タンザニアの先生とはWhatsAppアプリで情報共有を行いました。活動がうまくいく日もあれば、思ったようにいかない日もありました。活動がうまくいかなかった日は、おいしいものを食べて気持ちを切り替えて、次の日の活動に臨みました。

 

派遣終盤

 活動終盤は公衆衛生のワークショップや歯みがき指導を行いました。また学校の先生から活動のフィードバックをもらいました。多くはポジティブな意見でした。ただ、事前にもっとミーティングを行いたいという意見も出ました。

 

まとめ

 1ヶ月半で4つの学校と孤児院を回り、のべ41回の指導を行うことができました。(のべ人数では2,653人に指導)この大学連携のプログラムは今年を含めて3 年間あります。来年、タンザニアに行く後輩たちにうまく引き継いでいきたいです。また機会があればタンザニアで見たこと、感じたことを日本で伝えていきたいと思います。

 


オリンピオ小学校での集合写真


ダイアモンド小学校での運動指導